新型インフルエンザの流行が一段落したと思いきや、今度はノロウィルス感染が多く認められるようになってきました。
昨年は流行しなかったのですが、今年の2月から急に増加。
施設や食品関連、学校などに携わる人は、集団感染に繋がる恐れがあり、特に要注意です。
ノロウィルスの診断はこれまでPCR法で診断し、結果が出るまで数日かかるので集団感染でない場合、つまり単発の感染の場合はPCR法で判断する意義に乏しかった。
結果が出た頃には、大体治っていることが多いからです。
しかも保険適応外。
1回の検査に2−3万円かかります。
ところが今年1/4に大塚製薬からノロウィルス抗原キット『クイックナビ-ノロ」なる製品が発売されました。イムノクロマト法によって、糞便中のノロウィルス抗原を迅速に検出する診断薬です。15分で判定可能です。製造販売はデンカ生研が担当。10回用で19,800円。
お値段的にもかなりお得です。
しかし外来で糞便をタイムリーに採れるのか?という問題も残ります。
そのような時、では何を目安にノロと診断するのか。
自分は以下の手順でノロと考えます。
1)頻繁な嘔吐
〜下痢のほかに、「嘔吐」です。他の急性胃腸炎でも嘔吐は生じますが、ノロの場合は激し い嘔吐になります。大事な決め手のひとつとなる臨床症状です。
さらに倦怠感も通常の胃腸炎より強いケースが多い
2)周りに同じ症状の感染者がいなかったか?
〜ノロは感染力が強いので、2、3日以内に同じ症状の人が家族や職場でいたのなら可能性
大となります。
3)ノロウィルスの流行情報
〜これは当然。
ノロウィルスには特効薬はありません。
対症療法のみとなります。
周りでノロかな?と思う人がいたら、徹底的な手洗いと消毒が必要です。
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